私は30代から将棋をはじめ、現在将棋ウォーズで二段となりました。
そこまでにはいろいろな勉強があり、ここまで成長することが出来ました。
棋書もいろいろ読んできましたが、その中でも最近出た「一撃!対振り飛車へなちょこ急戦」が
だいのお気に入りになっています。
というのも私は居飛車党なのですが、対振り飛車の対抗型が苦手で手を焼いていました。
しかも今までの振り飛車対策本は三間飛車、四間飛車、中飛車でそれぞれ対策が別個になっており、
それぞれ対策法を覚えないといけなかったため、私のキャパを大きく超えていました。
しかし、そんな私の福音書になったのがこのへな急本です。
そこで今回はこの本の紹介と読んだ感想を紹介していきたいと思います。
それではどうぞ。
対抗形で悩んでる人への福音書「一撃!対振り飛車へなちょこ急戦」を読んだ感想を書いてみた
へな急本とは
今回紹介するへな急本は、将棋系YouTuberとして有名なSugarさんが書いた対振り飛車対策本となります。
Sugarさんは将棋ウォーズでも高段でかなりの実力者で研究したこともYouTubeで発表されており、その研究が深いことでも有名です。
実際このへな急本もその深い研究の一つとなっており、その深い研究が惜しみなく書かれている印象です。
へな急のもととなった戦法は45歩早仕掛け戦法
そんなへな急ですが、私の考えではもともと四間飛車対策の45歩早仕掛け戦法の応用であると考えています。
なので最初は私もただ45歩早仕掛けをパクって、それを少し改良しただけの本だと思っていました。(今思うととても恥ずかしい(^-^;))
というのも私も四間飛車にある数ある定跡の中で45歩早仕掛けが一番有力なんじゃないかとは思っていたからです。
ただへな急はそこからがすごいです。
まず四間飛車だけでなく、三間飛車、中飛車にも応用が利くということ。
私の中では完全にこれらが別物と考えていたので、すべてに応用が利くということをこの本で学ぶことが出来ました。
これにより、振り飛車の王道である3つ振り飛車対策を一つの戦法でカバーできるようになり、かなりお得感があります。
次にすごいと思ったのは、へな急は以下の三つのケースに対しても対策がなされているということです。
・相手が中央に銀を繰り出してきた時(振り飛車が後手番だとすれば、54銀と出てくる)
・先に角道を開けてきた時(振り飛車側から角交換を迫ってきた時)
・振り飛車側が43銀を保留してきた時
この3つです。
今までの定跡書では、これらの場合45歩早仕掛けは難しくなるという結論でした。
しかしこれらは振り飛車側から選べるため、45歩早仕掛けが欠陥のある戦法だということのはずだったのです。
実際藤井猛九段や渡辺明九段の四間飛車の本でもこれらの欠陥がネックという結論で終わっています。
それに対して、へな急本ではこれらの対策にも詳細に書かれているため、45歩早仕掛けの欠陥をしっかり補っているためすごいのです。
あともう一つ私がへな急本を推している理由の一つはAIの評価値を書いていることです。
現代風なのと、説得力がぐっと増していると思います。
今私が読んだ中だけの感想ですが、それらの対策だけでもへな急はかなり有用性の高い戦法であると感じています。
この研究がプロでなくYouTuberの方が発表されたというのもとても面白いと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私自身もへな急の研究にはかなりの魅力を感じており、ファンになった一人です。
この研究が多くの人に広まり、振り飛車対策が浸透していくことを願ってやみません。